原爆殉難者の碑(長崎機関区)


 この碑は、長崎駅構内の引込線のレールが何本も敷かれた先のJR長崎運転所の建物の傍らに建っています。長崎駅の4番ホームを先端まで歩き、斜面を下ると線路に頑丈な木製の踏切があり、運転所まで通じています。ここは、電車や機関車が終日動いていて、容易にはたどり着けません。
この碑は長崎機関区の慰霊碑です。大きな自然石の碑の下の台座には、白いタイルに機関車の動輪の図があります。碑は池のある小さな庭園の中に設置されています。
「この碑は 浦上の上空550米で原子爆弾が炸裂 一瞬にして死傷者148793名におよぶ 自らも傷つき家族を失い 悲しみを胸に押さえつつ死の世界の中から 救援列車は煙を吐き汽笛を鳴らして原子野を走る                それは血と涙に色どられた歴史である 灼熱地獄の中 水を求め死の世界をはい回り 力尽きた霊に池を掘り水をたたえ ここに碑を築き安らかな永遠の眠を祈る
   長崎機関区職員 死亡 19名 重軽傷者 67名 家族死亡 50名」
  と、この説明板に書かれています。文中の救援列車とは、原爆当日、道の尾駅と浦上駅の中間地点で負傷者を収容した列車のことです。
                   
                      ●尾上町、JR長崎運転所構内