(左から 平田薫 山口久美子 馬場由起子)


97年度制作にあたって


 1945年8月9日午前11時2分、一発の原子爆弾は市街地の壊滅ばかりでなく、多くの人々を無差別に殺傷しました。その中でかろうじて命を取り留めた人々も、生涯癒えることのない大きな深い傷を負い、現在もその後遺症に苦しみ、死の不安に脅かされています。

 「あの日」から52年が過ぎ、軍縮により核兵器は減少しているとはいうものの、世界各国では開発・実験が行われ、今もなお核兵器が数多く存在し、その破壊力は一段と増しています。それに加え、被爆者の高齢化が進み、被爆の実相が急速に風化しつつあります。そして、あの日の惨劇が再び繰り返される危険性をはらんでいます。

 あのような悲惨な出来事が二度とこの地球上で繰り返されないためにも、これからの時代を担う若い世代に、戦争の悲惨さ、原爆の恐ろしさ、そして平和の大切さを継承していかなければなりません。ここ長崎が最後の被爆地であり続けるために、世界中の人ひとりひとりが「平和」について考え、心にとどめておく必要があると思いました。

 そこで、私達はその契機になることを願い、現在急速に広がりつつあるインターネットを利用し、ここ長崎より平和を訴えるホームページ「No more NAGASAKI」を世界に向けて発信することにしました。

         97年度 制作者  

               馬場 由起子
               平田  薫 
               山口 久美子