98年度『戦争と原爆』に関するアンケート

総 括



 長崎に原爆が投下され53年が経ちました。直接の被爆体験を聞く機会もますます減ってきています。長崎の人々の意識は昨年度までと比べどう変化しているのでしょう。今回(1998年度)の調査結果と比較しながら総括と反省をしていきたいと思います。

 Q1に関して、20年前の高校生の結果(「平和文化研究 第3号 長崎平和文化研究所」による)と本年度の高校生との結果を比較すると、20年前では「戦争だからやむを得ない」という意見は、全学年で20%弱であったのに対し、本年度では、62%と大幅に増加しています。 同様にQ4を見てみると「原爆の威力を確かめる実験のため」が20年前は40%近くいたのに対して今回の結果では、20%と大きく減少していました。これは、学校教育などにより戦争や原爆に対する認識が変化したためだと言えます。

 全体的に見るとここ数年の調査結果に大きな変化はないようです。今後、若い世代への関心を得るためには、さらに充実した平和教育と学習活動の展開が必要であると感じました。